大逆転へのヒント ジョブズが遺した「言葉」(1) から・・

『学校にも行ってないし、ウォールストリートジャーナルも読んでなかったが、それが良かった。』
 I haven’t gone to school and I haven’t seen a Wall Street Journal and that served us well.

http://s.nikkei.com/uRZ6bA

上記のページに紹介された記事にあるアップルと付き合って25年目。iPhoneが登場した07年ジョブズは「5年は先を行ってる!」といってました。現に、MaciPhoneに本格的に対抗できるWindowsやWin Phoneは来年登場します。

97年、明日をも知れぬ企業にMS社は1.5億ドル分の株購入以外に、裏でその数倍の資金を提供したと言われています。Win 95はMacのインターフェースとジョブズのもう一つの会社NeXTのデザインを真似て完成したものです。そこに、97年、両方のライセンスがアップルに集合したわけですから、MS社もお手上げ。

裁判を避ける代わりに、Macが売れるようにとIE搭載は呑むがMac版Officeを5年間開発する条件付きで。当時日本の新聞テレビは、Apple社がMS社に買収されたような・・といった内容の記事ばかりでしたが、内情を知るアメリカでは「良い選択をした。MS、Appleの軍門に降った」という記事も多かったと聞きます。

ライセンスに無防備だったMacと違い、アップルが対MS社とのOS裁判で負けた反省からNeXT以後や、現在のMac OS XiOSなどは万全。現在はノキア、サムソンらと争っていますが、MS社は来年、逆に過去に学んでWin 95以前のタイル方式のインターフェースに先祖返りした様子です。

まともなWinタブレットが未だに登場しない理由は、アップルやグーグル(アンドロイド)のライセンスに触れないインターフェースやデザインを開発するのに5年も掛かったからでは。先日トヨタが未来カーのインターフェースでMS社と提携しましたが、来年登場予定のWin 8ベースになって、ようやっと「パソコン」用のOSから家電や住宅、社会インフラなども視野に入れた「コンピューター」用のOSに変身するように感じます。

90年代、技術立国日本の家電メーカーと双頭の鷲のように発展したWinですが、結局日本的な「パソコン」として普及しただけで、アップルが元もと、その先にある社会インフラ用のOSを目指していたことなど、日本を牛耳る旧国営企業群のNHKやNTT、NECなどの経営者が気づいたのは多分最近のことだと思います。

それぞれの技術陣は90年代にニューメディアやハイビジョン、iモードなど、いいアイデアは出していたんですが、OSを持ってなかったことと囲い込みばかり頭がいって世界へ普及させる目標がなかったせいで、SONY同様凋落の道を歩み始めてしまいましたね。

数年前 Twitterの経営者が日本の有名企業を訪れ「一緒に(世界携帯メール)を立ち上げませんか?」とお誘いして回ったそうですが、全企業共通に、「ウチとだけやるならいいが!」と云われて驚いたと述べている。そう、その時点で日本の敗戦はお墨付き状態だったといえます。現に、日本最後の牙城NTTが今ごろiPhoneを取り扱う姿勢に変わる事自体行き着くとこまで来た証明でもあります。

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