空間認知能

今回の記事は、人の老化進行や体調不良、病気などを紐解くヒントになりそうな情報が隠されていそうな気がします。

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空間認知能とは、空間の中で位置や形、間合いなどを認識するための機能のこと。キャッチボールで相手の胸もとにボールを投げられる、サッカーで選手の配置を瞬時に把握してパスを回すことができるのは、空間認知能があるからこそだ。全体の状況を把握するのに必要とされる複合的な能力であり、空間認知能を持つ細胞は視覚中枢に集中するほか、言語中枢、前頭前野、海馬回など、脳のさまざまな場所に存在している。

空間認知能は、運動に特化した能力ではなく、文章を読んで状況を想像する、話し相手との間合いを考えて接するなどの場合にも欠かせない。これは「空気を読む」「要領がいい」にもつながる要素であり、空間認知能の優れている人は仕事もできる人といえる。

自分に空間認知能があるかどうか、チェックする方法は簡単だ。目をつぶって10秒間、その場でジャンプしてみる。空間認知能がある人は、常に同じ場所に着地するが、ない人は位置がどんどんズレていく。

仮に今の自分に空間認知能がないとわかっても落胆することはない。空間認知能は鍛えることができ、大人になってからも伸ばせるからだ。林氏が勧めるのは次のような方法だ。

「いちばん重要なのは姿勢を正すことです。体のバランスが崩れると、情報のズレが生じ、脳全体の働きが悪くなって空間を正しく認識できなくなります。その理由は、頭、左右肩甲骨、尾てい骨を結ぶ体軸が、地球の重力を基盤に機能しているからです。姿勢を正すとは、この体軸を地面と垂直にまっすぐに保つこと。そのためには、(1)両目を水平にする、(2)肩の高さを左右同じにする、(3)背筋を伸ばすのがコツです」

歩き方を整えることでも、空間認知能は鍛えられる。歩くときに足を動かすのではなく、腰の部分を前に並行移動させるようなイメージで踵から歩く。

「すると、体軸可動支点がうまく使えるようになります。体軸可動支点とは、みぞおちの後ろ側にあり、大腰筋(だいようきん)という筋肉の付け根。どんなスポーツでも体軸可動支点を上手に使えるようになると、体のバランスが崩れなくなり、パフォーマンスが格段にアップします」

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